サラリーマンを辞めた時以来、長く腕時計をはめてなかった。
出張の多かった僕は、交通機関の時刻に縛られることが結構多く、
リーマン時代は必須だった。
でもその使いみちがなくなった途端、必要性を感じなくなってしまった。
特別わずらわしかった訳でもなかったのに・・・。
たしかにケータイで時間はわかる。
でも、のべつまくなし握りしめてるわけでもなし。
外出先だったり、デスクに置きっぱなしで手ぶらでいる時も案外あるもの。
そんな時、さっと気軽にすぐに正確な時間を確認できる腕時計はやはり便利なアイテムだと、
最近になって思うようになってきた。
かつてに比べて今ははめる人は減ったのかもしれないけど、そんな便利さは失くしたくない
と思う人もいるでしょう。
僕もそうなったから。
同時に、身につけるアイテムのなかでこうした目につくものは、単に持ち主にとって便利な
だけではないことも結構多い。
”人を見る時はまず「くつ」を見ろ”
という言葉を聞いたことあるでしょ?
口先だけではなかなか人は見抜けないけど、持ち物から人柄やセンスがうかがい知れる事は
多いんだってことだけど、腕時計にもこれが当てはまる。
用さえ足せるなら、千円もあればほっといても2年くらいはほぼ正確に時を刻んでくれるものが手に入る。
でも、こういうアイテムは交渉や契約などが絡むビジネスシーン、プライベートであっても、
どんな人との交流があるか分からないようなシーンにはそぐわない。
別に豪華絢爛な時計をムリしてはめろと言ってる訳じゃない。
そんな人も多く目にするが、個人的には受け付けない。
もちろん、機械式時計には大きな魅力があるし、精密であればあるほど価格も高い。
それなりの手間ヒマ、費用をかけたメンテナンスも必要だけど、趣味としてはいいと思う。
私も好きな機械式時計はいくつもある。
でも、使い勝手や用途を考えると求めるものははっきりしてきて、指向はミニマルの方に
向いていく。
となると、クオーツはニーズが高い。
安価で正確、軽量で手間もかからないクオーツは、多くのシーンで力を発揮してくれる
強い味方だ。
デザインも多彩で、無駄に気を使わないでもいいし、それなりの所有感もある。

そんな視点で色々見ていると、やはり目に付くものが表れてくる。
今、僕の使ってるのはノードグリーンのフィロソファー。
もっとシンプルなのもあるけど、秒針やデイト(もしくはデイデイト)表示はある方が
すきだし、存在感のあるスタイルも好き。
これと迷ったのが、モンディーン。
まるでマンガみたいな文字盤だけど、顔としての文字盤の存在感がバリバリにすごくて・・・。
モンディーンはデイデイト(曜日+日付)や暗闇用蛍光バックライト塗装(針がぼんやり光る)
とかのモデルもあって。
モンディーンはスイス国鉄でも正式に採用されているメーカーで、ヨーロッパでは格式もある
ことを、知った当初はつゆ知らず。
こういう選択で迷うのも、また楽しかったりする。
別にとんでもない価格の高級時計である必要など全くない、でも同様に楽しい。